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メタボを予防するためには?

メタボリックシンドロームを予防するためには? ★タバコ編★

百害あって一利ナシの「タバコ」。この機会にぜひ禁煙を考えてみましょう

「タバコが身体に悪いことは十分に分かっているがやめられない」という喫煙者も多いのではないでしょうか。

「喫煙」は、それ自体が動脈硬化症の危険因子であり、さらにメタボリックシンドロームや糖尿病を引き起こすことが分かっています。

動脈硬化は、脳卒中や虚血性心疾患など命にかかわる危険性もある病気を引き起こすものです。どうか、倒れてしまってから後悔するのではなく、今一度タバコの危険性について再確認し、禁煙に取り組まれることを考えてみてください。

タバコは有害物質の塊です。全身に悪影響を及ぼします

タバコの煙の中には4,000種類以上の科学物質が含まれ、そのうち200種類以上は有害物質です。代表的な有害物質にはニコチン、一酸化炭素、タール、そのほかカドミウム、ヒ素、ダイオキシンなども含まれるのです。

ニコチンには血管収縮作用や胃酸の分泌促進作用があり、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を引き起こします。またタールには40種類以上の発がん物質が含まれ、肺がんを始めとする多くのがんを引き起こします。

一酸化炭素は動脈硬化を引き起こし、またヘモグロビンが酸素と結合することを阻害するため酸素不足になり持久力や体力の低下を招きます。

そのほかにも様々な有害物質が含まれており、これらの作用により、全身に悪影響を及ぼし様々な病気を誘発します。

非喫煙者を1とした場合の喫煙者の死亡率(男性)

 とくに非喫煙者と比べて死亡率が高いものは咽頭がんで、32.5倍にもなります。次いで、肺がん、肝臓がん、口腔・咽頭がん が高くなります。

タバコを吸い始める年齢が若いほど、これらの疾患で亡くなる率も高くなります。

タバコとメタボリックシンドロームの関係

一見、何の関係もなさそうな喫煙とメタボリックシンドロームですが、実は深い関係があります。

①喫煙がメタボリックシンドロームや糖尿病を引き起こします。
喫煙が、身体の中で糖や脂質の代謝に影響を及ぼし、メタボや糖尿病を引き起こす原因にもなることが分かっています。
そのメカニズムとしては、喫煙により、アドレナリンという血糖値を上昇させるホルモンが増加。また脂肪細胞から分泌される善玉物質の「アディポネクチン」の減少やインスリンの効きを悪くする「TNF-α」が増加することで、血糖値が上昇しやすくなります。また、タバコに含まれるニコチンも同様にインスリンの効きを悪くさせます。
さらには、タバコの有害成分がインスリンを分泌する膵臓のβ細胞を傷つけてしまうため、血糖値を下げるインスリンというホルモンの分泌量が低下してしまうのです。そして、喫煙により中性脂肪やLDLコレステロールを増加させ、善玉であるHDLコレステロールを減少させます。これら様々な方面から喫煙はメタボリックシンドロームや糖尿病になる危険性を高めてしまうのです。

②喫煙は動脈硬化を引き起こす危険因子のひとつです
喫煙自体が、糖尿病、高血圧、脂質代謝異常とならんで、動脈硬化になる独立した危険因子のひとつです。非喫煙者に比べて喫煙者は循環器系の疾患による死亡率が1.6~2倍にもなります。タバコに含まれるニコチンが血栓の形成を促します。
さらには喫煙によりPAI-1と呼ばれる悪玉のサイトカインが血栓を溶かすホルモンを阻害してしまうのです。
さらに、タバコに含まれる一酸化炭素が血管の内皮を傷つけ、あわせて喫煙による酸化ストレスによりLDLコレステロールが変性し動脈硬化が進行することが分かっています。

 なぜやめられないのでしょうか?

タバコを吸う人は2種類の依存に陥っています。

ひとつは、タバコに含まれる主成分であるニコチンが「身体的依存」を招いています。いわゆる「ニコチン依存症」です。そしてもうひとつは「行動・心理的依存」で、口寂しさや手持ち無沙汰からタバコを吸いたくなったり、食後の一服や仕事の合間に一服という精神的な習慣も関係しています。

これは、ニコチンが数秒で脳に達し、神経伝達物質であるエンドルフィンやドーパミンなどの快楽ホルモンに直接作用するため、気分が良くなる感じがする為です。

この快感を味わいたくなり身体がまたニコチンを欲する常習性を与えます。イライラした気分がタバコを吸うと落ち着く気がしたり、すっきりした感じがするのはこのためです。

しかし、この作用は一次的であり、しかもニコチンはとても毒性が強いため、知らず知らずのうちに、身体や血管を内側から傷つけているのです。

ニコチン依存度の判定法と禁煙方法を知りましょう 

この判定でニコチン依存度が高い人は、禁煙の過程でニコチン離脱症状(タバコが吸いたくなる、イライラする、落ち着きがなくなる、集中力がなくなる等)が現れやすくなります。ニコチン依存度が「低い」人は自力でやめることができるかもしれませんが、依存度が「ふつう」の人は、禁煙の方法としてはニコチンガムやニコチンパッチなどの禁煙補助剤を利用するほうが上手くいくかもしれません。

また、ニコチン依存度がとても高い場合には、禁煙外来などを受診し、専門家のサポートを受けるとうまく禁煙が成功しやすいでしょう。

禁煙後の体重増加は、それ以上に禁煙による健康への効果の方が大きいのです

禁煙すると体重が増加しやすいことは一般的に言われています。

とくにメタボリックシンドロームやその予備軍で保健指導を受けている方々は、内臓脂肪を減らすこともひとつの大切な課題となっています。

禁煙による体重増加の原因は・・・

  1. タバコからの離脱症状のひとつにある食欲増加のため
  2.  味覚の改善により食事量が増えるため
  3. 禁煙による口寂しさによる食事量や回数の増加
  4. 消化器官粘膜の血行障害の改善のため
  5. ニコチンの消失によるエネルギー安静時代謝量   等が挙げられます。

禁煙者の80%に体重増加がみられたが、平均2kg程度との研究報告がありますが、禁煙後の体重増加はそれほど大きくはなく、むしろ禁煙による健康効果のほうが、有り余るほどの良い効果が身体にはあるのです。

もちろん、口寂しいからと高カロリーのものを食べていれば肥満につながるので、シュガーレスガムや低カロリーの飴等の代用品を利用したり、対策をたてておくとよいでしょう。また体重増加を最小限に防ぐためにも、野菜を増やすなど食事内容を見直し、あわせて
運動を行い消費カロリーもあげるよう努めましょう。

禁煙のコツを知ってぜひ取り組んでみましょう。

  • 禁煙の開始日を決める
  • 禁煙宣言をする、または宣言書を書く
  • 喫煙行動を手帳などに記載する
  • タバコが吸いたくなる場所や状況を避ける
  • タバコが吸いたくなったら別の行動をする
  • うまくできたら自分で自分を褒める
  • タバコを勧められたときの上手な断り方を決めておく
  • タバコを再び吸い始めそうな状況を予測し、その対処法を考えておく
  • 禁煙に失敗したとき、「禁煙に失敗はつきもので、今回の経験が次回に役立つ」と思う
  • 家族や友人、同僚などの協力を得られるようにする。    <出典:厚生労働省科学 中村班2002>

禁煙補助品を上手に活用しましょう

禁煙をすると様々な離脱症状(タバコを吸いたくなる、イライラする等)があらわれます。これはタバコに含まれるニコチンが身体の中から抜け出るためにおこるものです。この症状に対しニコチンを補充することで一時的に軽減し、禁煙を容易にする方法が「ニコチン代替療法」です。

ニコチンによる依存性は続くものの、タール等の有害物質の害は抑えられます。「ニコチンパッチ」や「ニコチンガム」がその代表的なものです。

また、現在は「電子タバコ」や「離煙パイプ」などの様々な禁煙グッズが販売されていますので、上手に活用して禁煙に取り組みましょう。専門の医師による禁煙外来を受診し、相談しながら取り組むこともおすすめします。